まんまるが居間に佇む

日々のへんてこ事件・のほほん時間の覚え書き。

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バスに乗って。

先の乗り物シリーズの続きです。

やっと来たバスに乗り込んだ私は、
ようやく読みかけの小説をバッグから取り出した。
バスが出発するまでに2、3頁も読んだだろうか。
出発の直前に、おばあさんとおじいさんが乗車してきた。
といっても、二人は赤の他人らしい。
おばあさんはまだまだ若く元気なので、しゃきしゃきと乗車した。
おじいさんは、とてもおじいさんで、見たところ80歳ではきかない。
90歳を超えているのではなかろうか。

おじいさんは乗車前に「このバスは○○病院の方に行く?」と、
運転手さんに3回確かめていた。
運転手さんは愛想よく「行きますよー」と答えていたが、
私はふと疑問に思った。

おじいさんの言う○○病院とは、このまえ無くなった病院ではないか。
確かに病院としての評判は芳しくなかったが、
それでも地域医療を担う病院としての地位はそこそこあった。
その○○病院は、医師不足なのか財政破綻のためか、
理由は忘れてしまったが、少し前に無くなったのである。
通院患者なら、そのことを知らぬ訳はない。
では、おじいさんは○○病院の患者ではないということか。

バスが幾つめかの停留所を過ぎ、
歯科と皮膚科の個人病院の前にあるバス停に止まった時、
おばあさんが下車した。
続いて、おじいさんが下車した。

しかし、その停留所は○○病院の最寄りでも何でもない、
遥か手前の停留所なのである。
慌てておばあさんが「ここは○○病院じゃないよ」といい、
運転手さんも「○○病院前はもっと先ですよ」というのだが、
おじいさんは全く意に介さず、
「いいんだいいんだ、病院に行くんだー」と呟きつつ、
歯科と皮膚科の建物の中に入っていってしまった。

おばあさんも運転手さんもためらっていたが、
運行ダイヤの関係上、バスを止めてもいられないので、
そのまま発車した。

ひょっとして、あのおじいさんは、
「徘徊」していたのだろうか。

おじいさんには「病院に行く」という目的があり、
しかし、既にない病院を目指していた。
既にない病院を目指していたのに、
それとは違う病院に入っていった。
どう考えても辻褄が合わない。
そもそも○○病院には、歯科も皮膚科もなかったのだし。

おじいさん、あれからどうしただろうか。
無事に家に帰り着いていればよいのだが。
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